注文住宅の間取りを決める際に意識するべきポイントについて解説!
「注文住宅を建てるならこんな間取りにしたい」という理想を持っている人は多いのではないでしょうか?せっかく注文住宅を建てるのならなるべく理想に近い間取りを採用したいですよね。間取りは家を建てる上で重要な要素。そこで今回は間取りを決める際に意識するべきポイントを、間取り決めの手順や失敗例も踏まえて解説します。
注文住宅の間取り決めの手順
注文住宅の間取り決めの際、まずはどのような部屋が必要なのかをピックアップしていきます。家族構成から部屋数を割り出し、場合によっては書斎やランドリールームなど、取り入れたい部屋をまとめましょう。その際、今現在の状況だけではなく、たとえば「子どもが増えた場合」「両親が同居することになった場合」など、もしものときに備えて臨機応変な作りにしておくと長い目で見ても安心です。次にそれらの部屋の配置、つまり具体的な間取りを決めていきます。
ここで重視したいのは、実際に生活した際の導線。洗濯という作業ひとつを取ってみても、「洗濯機を回す」「洗濯物を取り出して干す」「たたむ」「収納する」という工程がありますよね。生活導線を考えなければ、毎日の家事に負担が生じてしまいますし、そのほかにも来客があったときのプライバシーや他人に見られたくない部屋の配置方法など、さまざまな観点から間取りを考える必要があります。それが終わると、収納スペースやドアの配置など、細かい部分を詰めていき、間取り決めが完了となります。家は部屋だけで成り立っているものではありません。収納スペースの有無や広さ、ドアの位置や開く向き、階段の方向、廊下の長さなど、地味に思える部分が、実は意外と暮らしやすさに直結しているものです。
注文住宅の間取りに関する失敗例
次に、採用してしまうと暮らしにくくなる間取りについて紹介します。
音に関する失敗
生活しているとどうしても音を立ててしまうものです。とくに、キッチンやトイレ、風呂などの水周りは使用回数も多いため、人によっては音が気になって眠れないということにもなりかねません。寝室や勉強部屋とトイレはなるべく離して配置するなど、間取り決めの際に考慮することが必要です。
臭いに関する失敗
音と同じく、目には見えないものの気をつけたいのが臭いの問題です。キッチン・リビングを一体化して、さらに2階まで吹き抜けにするなど、一見開放感があってスタイリッシュな間取りに思えます。しかし、料理をする際の臭いが広がってしまうことを考えると、換気システムを工夫したり空気の流れを変える空調を採用したりするのがおすすめです。
コンセントやスイッチに関する失敗
意外と見落としがちなのがコンセントやスイッチの配置です。あらかじめコンセントがいくつ必要なのか、どこで使うのかをイメージすることで失敗を防ぐことができます。固定で決まっている電化製品のほかに、ノートパソコンや携帯電話の充電など、意外とコンセントが必要な場面は多いため、暮らし始めてから足りないということになりかねません。想定より少し多く作っておくと安心です。
また、電気のスイッチも毎日使うものですので、家族全員が使いやすい配置にしておきたいもの。基本は部屋の出入り口に配置するのがよいですが、広い部屋では2か所に設置するなど、実際に生活した際の使用感をイメージしてみましょう。
冷暖房効率に関する失敗
オープンな間取りは開放的で魅力的ですが、やはり冷暖房の効率が悪くなるのがネックです。冷暖房の効率が悪ければ光熱費も上がりますし、冷房や暖房がなかなか効かなければ住み心地にも影響してきます。開放的な空間でも、状況に応じては仕切ることができるようにするなど、どこかで折り合いがつけられるような間取りにしましょう。
注文住宅の間取り決めのコツ
家は生活をする場所です。そのため、何よりもまず「住む人みんなが生活しやすい家」を目指すのが失敗しない間取り決めのコツです。たとえ理想の間取りがあったとしても、その間取りを採用することでほかの家族に負担が生じたり、生活導線が悪くなったりしては元も子もありません。
また、その土地ごとに適した間取りや適さない間取りがありますので、土地に応じて間取りを考えるのも大切です。さらに、実際に家具や家電を配置した際にどのようなスペースが必要なのかを考えることも忘れないようにしたいものです。間取りが完璧に見えても、家具を置くと意外と手狭だったり、ドアの開閉や空調に影響したりすることもあります。とくに大型の物を置く場合は注意が必要です。
理想を形にしていくことのできる間取り決めはとても楽しいものです。せっかくの注文住宅ですし、失敗したくないと思うのは当然のこと。自分や家族が住んだところをイメージし、「帰宅して手洗いを済ませリビングに向かう導線」や「食事を配膳する導線」など、細かいイメージをすることで住み心地のいい家に近づけることができるため、ぜひ実践してみてください。